ソーシャルファイナンスって何ですか? 

ソーシャルファイナンス(社会的金融)と言う言葉、まだまだ日本ではなじみが無いですが、欧州を始めとして、 金融の社会的責任として注目され、既に動き出しています。私はファイナンスの専門ではないですが、CSRの観点から整理します。

大きく分けて、ファイナンス(金融)には直接金融(投資等)と間接金融(融資等)があります。

■直接金融
出資者と資金調達者のお金の流れが直接的なもの。ざっくりと投資と考えてください。(え、証券会社が間に入っているのでは?という疑問もあるでしょうが、あれは手数料をとられているのです)

SRIにあたるものは、直接金融の範疇に入ります。

■社会的責任投資=SRI
Social Responsibility Investment 最近では、Sustainabilty Responsibility Investmentとも言われます。

経済性だけでなく、社会性、環境性の観点から行う投資のことで、主に3つの行動がSRIとされることが多いです。

1 ソーシャルスクリーニング(投資基準に社会的責任の観点を導入)
投資先選定に社会的な基準で選別を行うことです。
ネガティブスクリーニング・・・社会や環境に良くない事業、企業には投資しない
ポジティブスクリーニング・・・CSRを積極的に果たしている企業に投資する

2 株主行動
株主としての立場・権利を行使して、経営陣に対し、CSRに配慮した経営を求めていくことです。

3 コミュニティ投資
通常の金融機関の融資が届きにくい、マイノリティや低所得者層の居住地域の発展のために行う投融資のことです。

■インパクトインベストメント
従来のSRI型投資に比べて、投資が及ぼす直接的な社会的インパクトを重視する点に特徴がある投資方法。(引用:大和証券グループCSR報告書2011 特集編・P12)

詳細はNPO法人 社会的責任投資フォーラム(SIF-Japan)をご覧下さい。

この分野では、大手証券会社等、大手金融機関以外にもミュージックセキュリティーズという会社が、ソーシャルビジネスに対して匿名組合出資という方式を使ってSRIを行っており、アミタグループの株式会社トビムシもファンドを組成しています。

■間接金融
出資者と資金調達者の間に金融機関が仲介します。出資者と資金調達者のお金の流れが間接的なものです。ざっくりと預金者(貯金)→金融機関→資金調達者(融資)に当たるものと考えてください。

■ソーシャルバンク
融資された資金の投資基準に社会的責任を入れている銀行。
欧米では利子を放棄することも選択できる預金もあります。


■マイクロファイナンス(Microfinance)
貧困者向けの「小口(マイクロ)金融(ファイナンス)の総称で、他の金融と比較して、マイクロファイナン スの特徴として、貧困緩和と事業収益の両方を追求していることが挙げられる。ソーシャルビジネスの一つとして、本業で社会的課題を解決する手法の一つとし ても注目されています。

NPOバンク
日本の既存金融機関でSRIが進まないという認識から、NPOが貸金業法(ノンバンク 消費者金融活動に対する法律)の特例の範疇として活動する非営利の融資組織。(厳密に 銀行=バンク ではない)NPOバンクごとに解決しようとしている社会課題に特徴があるが、主に、環境ビジネス、コミュニティビジネス、NPOに対する融資、女性に対する融資等、社会的に必要性がある事業にも関らず、通常の金融機関からは融資が受けづらい事業者を対象に融資しています。日本では田中優さんの未来バンクが日本初のNPOバンク。若干形態が特殊ではありますが、音楽プロデューサーの小林武史氏と、Mr.Childrenの櫻井和寿氏に、坂本龍一氏を加えた3名が拠出した資金をもとに、2003年に設立されましたap bankもNPOバンクの範疇にはいります。

全国NPOバンク連協会 が現在、法改正を初め精力的に活動中です。

■市場型間接金融
なお、信託投資は直接金融と間接金融の間に位置するもので市場型間接金融と呼ばれています。

この分野では、鎌倉投信という会社が公募信託という手法でソーシャルファイナンスを実施しています。この会社はCSRを高水準で果たしつつ、利益を上げている企業が知られていないだけで中小企業にも数多くあり、それらを投資の観点から支えつつ、啓発支援していく会社です。その他にコモンズ投信などもあります。

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11月25日_日本でマイクロファイナンスに関わる「カンボジアONE」3

11月25日はミュージックセキュリティーズ(以下MS)主催の
マイクロファイナンスファンド説明会に行ってきました。

説明会の記事はこちら

MSという会社は、第2種金融商品取引業者の登録を受けており、
その認可業を手段にして、新しい資本市場を作ろうとされている会社です。

この日は、MSが販売中のファンド、「カンボジア3」の営業者
セイラニティのチャンカールー支店長サンバス氏をゲストとして行われました。
今回は最終回。

4.チャンカールー支店長サンバス氏

■自己紹介
 2009年9月にできた支店
 25歳(従業員は23歳~38歳まで多様)

■ミッション
 適正な金利による生活水準

5.質疑応答

■ローンはどうやって返すか?(小松)
 借り手が事前にCO(Credit officer)に相談 COが現場視察

Q 事業計画はどういうフォームか?(小松)

A セーラニティのフォームがあるが最終的にCOがヒアリングで書き上げる

■ステップ(だいたい審査に2~4日)
 ①事業計画書作成
 ②村長に承諾をとる →クレジットビューロー 的役割
 ③支店長が一旦判断を預かる
 ④もう一度支店長が融資者に会う
 ⑤OKなら支店に融資金を取りに来てもらう

Q モニタリングはどうするのか?(小松氏)

A 融資の前後に現場に行って確認するのが重要

 お金を渡す前     面談ヒアリング
 お金を渡した2~5日後 そのお金が計画通りの使途で使われたのか確認
 事業が進んでから   事業の経過を確認

■チェック義務
 支店長      融資先のすべて
 地方長      新規案件と1500ドル以上の案件のうち50%
 本店と内部監査  ランダムにチェック

Q サンバス氏のやりがいは?(小松氏)
A 現場に行って顧客に会うことが一番うれしい

Q チャンカールーには24,000世帯あると
  聞いているが他の金融機関はあるか?(参加者)

A あります。
  セーラニティは18477人預金者がいるが、融資の必須条件である
  今後は一般から預金を増やしたいので商業銀行としての資格も取得検討中

Q チャンカールーは日本の県、郡どちらにあたるのか?(参加者)

A 郡です。コンポンチャン県、チャンカールー郡。

Q 個人融資とグループ融資があるが、グループ融資のグループはどう決めるか?(参加者)
A 融資者がグループを作ってくる

Q 返済率は高くとも他からの返済でまかなっているという問題点がMF一般として指摘されている
  セーラニティで多重債務問題はないのか?あるいはどう防ぐか?(私)

A 村長がそれを把握する役目でもあり、
  村長に対して融資が報告するということで金融機関全体が多重債務を避ける仕組みがある

  マイクロファイナンス協会もあって、全体として多重債務を避ける仕組みがある
  ただ、実際すべてを把握するのは難しい

クレジットビューロー・・・個人信用情報機関のこと

レンダースエクスチェンジ
資金供給者が互いの情報を交換することによって
過剰融資を防止する非営利型の個人信用情報機関を

クレジットビューロー
第三者が営利事業として行う個人信用情報機関

日本の個人信用情報機関…レンダースエクスチェンジ
米国の個人信用情報機関…クレジットビューロー


雑感

環境問題の原点は生産と消費の分離。
金融の問題も出資と融資の分離なんだと思った。

分離とは分業という意味ではなく、
生産者と消費者が切り離されて、
互いに双方のニーズや課題が見えなくなったこと。

出資した人も、自分が知らないうちに金利と引き換えに、
兵器会社への出資などに使われているという問題があった。

また、短期的に利益が少なくとも、
長期的に意義がある事業や、自分が共感する事業に出資したいという
出資の喜びは、通常の金融からは得られなかった。

自分の行動が社会に与える意味がわかりづらい今、
自らの親和、自我、自己実現の欲求が重要になってきた。
要は情報に溢れた社会でも、
リアルな実感がないのだと思う。

その意味でソーシャルファイナンスは今後、
ビジネスとしても拡大する可能性はあるし、
何より、それを通じたツアーも需要があると思う。

おもしろいのはこうした海外スタディーツアーに
いつもHISの名前が出てくる。今後注目してみたいと思う。

ちなみにこのファンドの詳細はこちら。
そしてアミタグループのトビムシもファンドをやっている。
そしてファンドを投資している事業地域、
岡山県西粟倉村へのツアーも行っている。

こちらもぜひ皆さんにも体験してほしい。

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11月25日_日本でマイクロファイナンスに関わる「カンボジアONE」2

11月25日はミュージックセキュリティーズ(以下MS)主催の
マイクロファイナンスファンド説明会に行ってきました。

説明会の記事はこちら

MSという会社は、第2種金融商品取引業者の登録を受けており、
その認可業を手段にして、新しい資本市場を作ろうとされている会社です。

この日は、MSが販売中のファンド、「カンボジア3」の営業者
セイラニティのチャンカールー支店長サンバス氏をゲストとして行われました。
今回は2回目。

3. 出資者の声

■出資理由
 ①MF(マイクロファイナンス)に共感した
 ②寄付でなく投資というところが良かった
 ③カンボジアに関心がある

■MFファンドの特徴
 他のMSのファンドと比べて圧倒的に男性しかも年配の方が多い

■カンボジアONE(今回はoneでなく3)からの変更点
今までは資金が全部集まってから送金していた

■課題
 先に投資してくれた方の利率が結果として下がる
 (集めただけで投資運用していない期間が生まれるため)
 貸し出される金のスピードは決まっているので一度に送金してもすぐ融資先が決まらない

■対策
 一定量集まったごとに送金する
 送金手数料はかかるがそのほうが資金が活きる

■取扱い手数料が5.5%と高いのではないか?

 通常の投資ファンドと比べると確かに高く感じるが、
 一般的な国際援助の寄付と比べればかなり仲介料金は低く、ダイレクトに現地にお金が行く

■近日HISとスタディーツアーを企画中です!
(ぜひ現場で出資者のお金がどう使われているかを見てもらうため)

<次回はサンバス氏との対話>



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11月25日_日本でマイクロファイナンスに関わる「カンボジアONE」

11月25日はミュージックセキュリティーズ(以下MS)主催の
マイクロファイナンスファンド説明会に行ってきました。

説明会の記事はこちら

MSという会社は、第2種金融商品取引業者の登録を受けており、
その認可業を手段にして、新しい資本市場を作ろうとされている会社です。

この日は、MSが販売中のファンド、「カンボジア3」の営業者
セイラニティのチャンカールー支店長サンバス氏をゲストとして行われました。
今回は1回目。

1. MSとは(小松氏)

■会社名の由来
 ミュージシャンを皆で守る(応援する)という意味でつけた

■もともとの事業
 アーティスト(=ミュージシャン)は良い資質を持っていても、
 資金的に大手レーベルに属さないと世にPRできない状況があった
 アーティストを応援する個人の資金で、アーティストがCD製作や、
 PR,LIVE活動ができればと思っていた。
 それに対して、証券化という手法が使えると思い始めた。

■ミュージシャン以外のファンドを販売するに至った経緯
 いろんな人から一緒にやってみようと誘われたが実現に至らず
 レストランをやってみようということで、始めてミュージシャン以外でやってみた

 純米酒ファンドが大きな転機に
 杜氏も立派なアーティストだと思った

■ソーシャルファンド「せきゅりて」へ事業拡大
 日本で様々な社会課題に独自の技術で挑む人がいた
 彼らはみんなアーティスト。
 そして彼らの技術は次の世に残したいもの

 そこから「せきゅりて」が生まれた

■ 出資者の声
 我々も関わらせてもらえることが嬉しい

■カンボジア3について
今回は初の海外案件かつ初のマイクロファイナンスの案件


2.MSマイクロファイナンス(以下MF)担当者杉山氏の想い


■よくある誤解
我々MSがMFをやっていると勘違いされる

■ファンド商品設計
3年のファンドを組んだ
現地の融資返済は通常1年なので、資金が3回転する
→日本で一口3万円→現地は一口3千円

■MFファンドの注目点
 通常MFは借り手に光があたる
 しかし貸し手にも目を向けて欲しい

■自分の想い
国際協力関係で働いていたが、
 寄付や援助金の多くがそれに関わる
 日本人の人件費に費やされることに非常に疑問を感じた
 お金を渡して現地の人がやったほうが良いと思っていた

 Living in Peace(MFファンドの日本パートナー)に関わっていたが、
 本業としてやりたいと思ってMSに転職

 今までの国際援助にはMFにあたる部分が無かったので今回ファンド化した
 重要なのは、他の国にも転用できる仕組みを作ったこと

<次回は出資者の声>

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10月25日_ワーク・ライフ・バランスの実現による次世代育成のための環境整備セミナー5 #kosodate #hoiku #kyoiku #csr

10月25日は日本フィランソロピー協会主催
企業とNPOの子育て支援協働推進セミナーに参加してきました!

今日は第5回目。

【パネル・ディスカッション】「ワーク・ライフ・バランス実現に向けた社内意識改革」
<パネリスト>
小谷 美樹 氏 株式会社リコー 人事本部グローバル人事部 ダイバーシティ推進チームリーダー
中畠 信一 氏 株式会社 喜久屋 代表取締役兼CEO
梅野 裕子 氏 特定非営利活動法人トリプルPジャパン代表理事
塚崎 裕子 氏 厚生労働省雇用均等・児童家庭局 職業家庭両立課長
<コーディネーター>
高祖 智明 氏 株式会社ブライト・ウェイ 代表取締役育児の情報誌「miku」、育児のポータルサイト<こそだて>プロデューサー

7. 仕事と家庭の両立を進めるために
厚生労働省雇用均等・児童家庭局職業課程両立課長塚崎裕子


■データ
女性の育児両立が難しかった理由
 勤務時間両立を支援する雰囲気がない職場体力が続かない

男性の育児休業取得1.72%が最新の数値
男性の1 日の家事育児時間他国平均3 時間日本1 時間

育児休業を取得したいか? 男性の3 割が取得したい
育児と仕事を同じくらい関わりたい男性の7 割がYes

2055 年の姿(推定値)
将来未婚率23.6%
希望する子どもの数1.69 人
出生率  1.26人

希望 結婚したい  9割以上
希望する子どもの数 2人以上欲しい
出生率  1.75人

■課題=出産の壁
子育てしながら就業できない
仕事と生活のバランスができない
長時間労働の出産確率は低い

夫の休日の家事・育児時間が長いほど、第2 子以降の出産割合が高い
孤育てと呼ばれるほど、子育てで孤立する親は多い
社会、地域、企業すべてにとって、とても重要な課題

■育児・介護休業法の改正法
1 3 歳までの子どもを育てる労働者短時間勤務制度の義務残業免除
2 父親も子育てが出来る働き方の実現

両親共に育児休業取得した場合、1 歳+2 ヶ月になるまで育児休業をとれる期間延長
(育児休業期間は1 年まで)

出産後8 週間までに父親育児休業を取得した場合再度育児休業取得可能
配偶者が専業主婦である場合や育児休業をとっていても、
育児休業をとれないようにできるという法律の規定を廃止

介護のための短期の休暇制度の創設
要介護者1 人5 日、2 人以上10 日

紛争解決の援助及び調停の仕組みや勧告に従わない企業の企業名の公表制度過料の創設

2008 年の次世代法改正により、来年4 月から次世代法に基づく企業の行動計画の策定等が
101 人以上(改正前は301 人以上)の企業に義務化!


企業に行動計画策定義務
2~5 年の計画を策定する→役所届出→従業員に周知→公表


目標例女性の育児休暇取得率80%以上
目標達成+一定要件達成→認定を受けられる
認定を受けると「くるみん」マークを商品等につけられる
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/02/h0216-3.html

■助成金
両立支援レベルアップ助成金

中小企業子育て支援助成金100 人以下
事業所内保育施設設置・運営等助成金

イクメンプロジェクト推進
2010 年6 月に取り組み開始
資料イクメンプロジェクト参照 http://www.ikumen-project.jp/index.html
育児体験記なども掲載


■質問1
私の会社は法律最低限の対策しかしないが、3 歳という区切りが多いが、3 歳の区切り
はどこから決めたのか?3 歳さえ超えたらいいという企業の意識が出てきているので、
この壁を取り払えないのか?

■回答1
まず育児休業法ができた当初は1 歳まで。そこから少しずつ広げており、今3 歳に区切
りが来ているということの答え

■質問2
テレワークの推進についての政府の方針などは。会社にいなくても貢献できるのに、会
社にいる時間を重んじる傾向がある
これは子育てだけでなく、介護も同じである

■回答2
テレワーカーの数を目標は掲げて推進しているというのが現状

■質問3
行動計画が達成できないときにペナルティはあるのか?

■回答3
ない
達成できると「クルミン」マークを取得できるという前向きなインセンティブで考えている

会場に「あなたの企業は行動計画を策定しているか」と質問をした結果
行動計画はやっているかもしれないが、周知徹底がやや足らないのでしょうね(高祖氏)

■雑感
育児・介護休業法の改正は知らなかった・・・

制度の開設、くるみんの策定は良いと思うが、
行動計画とともに周知徹底が要だろうなと思う。

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